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51 継続すること15 一級建築士試験の勉強について(製図編)

さて、学科編に続き製図編。

ぶっちゃけると、僕は学科より製図の方がよっぽどラクだった。

それは試験がラクに合格できたというわけではなく、学科に比べて時間をかけた量が少ない、ということ。

学科の場合、ピーク時には平日も3時間以上勉強する必要があった。

だけど製図に関しては、会社から帰ってきて特段時間を費やしてなかった。

ほぼ土日のみ。

製図は1つの問題にかける時間が長い。しっかりやるならガッツリ6時間以上かかる。

そんなもん平日に疲れて帰ってきてやれるはずもない。

1つの問題を日毎に細切れにしてやることもできなかないが、正直あまり意味をなさないというか、スッキリしないというか。

しかし平日全くやらないわけにもいかないので、僕が工夫してた点をおはなしする。

製図は大きく2つの能力が問われる課題。

1つはプランニングが正しくできるか。

もう1つは制限時間以内に書けるか。

である。

僕の場合、課題は圧倒的に前者だった。

ぶっちゃけ書く速度には圧倒的定評があり、時間に関しては余裕があった。

あとはプランニングが要項から漏れなく正しく出来るか、に課題は集約されていた。

だから、毎回毎回、清書までするのでなく、いわゆるプランニングの原形となるエスキスまでを1時間半で行うトレーニングをひたすらしていた。

そのくらいのタイムスパンだと、早く会社から帰れた日は一題やれる。

あとはエスキスだけなら製図板もいらないので、電車の中でA5ノート持ちながらやってた。

プランニングの場合、学科のように答えは1つじゃないので、こんなんあるな、あんなんあるなって、にらめっこしてるだけでも結構学習になる。

そして土日は少なくとも一題は製図まで行う。これは徹底した。

エスキスだけ出来ていればいいかというとそうも甘くなく、

エスキスは1/400で行うのが普通だが、清書では1/200にスケールが上がる。

そりゃ基本設計で見えなかったところが実施設計で当たり前に見えてくるんだから、それと同じ事が起きる。

そのハプニングへの対処は、僕の場合、一題やってりゃ必ず一回はあった。

大概、清書で少しエスキスから変えれば補えるレベルだけど、プランニングから変えねば、ということだってある。

そのハプニングへの対処のために、清書までやる練習も行ってた、という感じ。

製図の場合難しいのは、どれだけ勉強・練習したとしても、本番でウッカリミスを1つしてしまうだけで簡単に落ちてしまうこと。

学科の場合は、勉強すればするだけ点数は上がって行くから単純。

なので精度を上げて行くことが重要で、いつもとやり方を変えないことが大切だ、と今思いかえすと感じる。

要項を読んで確認したらマーカー、エスキス終えてその項目がオーケーならもう一度マーカー、など、自分に合った形で、取りこぼしのないルーティンを作って当て込んで行くのが良い。

実際、僕の場合、あわや一発アウトかっていうミスを1つしてる。

本番中、清書までほぼほぼ完了したところで気付いた。

僕の受験した2016年は保育所+児童館だった。ミスった項目は、プレイルームの辺長比。

これまでの模試や学校の用意した課題で、辺長比が問われたことは一度もなく、エスキスしてる間に、スポンと抜けてしまった。

まさかの本番でのハプニングが、時間的にもはや直せないレベルのシロモノだった。

キャンチレバーでどうにか出来ないかとない時間の中で模索はしてみたものの、それこそいつもと違うことをやって大きなミスに繋がるかもしれない。

僕はこの辺長比が-5点くらいだろうと信じて突き進むことにした。

結果的にそれは-8点だったらしく、一発アウトではなかったので良かったものの、実際大きなミス。痛い。

大概-1.2点のミスを何個もするので、今回は運良くその数が少なかったのだろう。

なんか信じられないけど、受かった。

結局製図はギリもギリ、学科も合格ライン+1点で切り抜けた僕は総じて超スーパーエコに終われた。運もすごく良かった。

まとめとして、学校に通うだ通わないだ、どんな勉強するか、とかも大切なことだけれど、なんでこの資格を取ろうとしているのか、と言うところが一番大切なのかなと思う。

そのことがしっかりしていないと、仕事が忙しくなった等の外的な要因で簡単に諦めることになる。

一番良くないのは、本気で取る気が無いのに、お金も時間も費やしちゃう事。

僕たちはまだ一応若者なので、お金よりもよっぽど時間のが貴重だと思う。その時間でrhinoやgrasshopperを勉強した方が設計者としてはよっぽど幅が広がるし、コンペだってできる。

試験勉強することが目的なんじゃなく、受かった後にめちゃカッコいい建築を作ることが最大な目的なわけで、そこは忘れたくない。

あとは僕の場合、仕事での配属が中々のビッグプロジェクトになったため、仕事の中で自分の成果が見えづらい部分があった。し、そこは間違いなくもどかしかった。

100%自分の成果と呼べるモノが欲しかった。

僕が心底、取らなければ、と思えたのはこの部分が一番大きい。

だって本当に取ったとしても給料も変わらないし、仕事の質も変わらないし(僕の会社では特段)、名刺にかけるわけでもないし。

外的に取らないといけない理由は結局根拠が薄く、諦めがちで、内的に心底思わないといけない。

結局アタマのできではなく、メンタルに集約されるのではないかと思う。

取りたいと決めたら、ある程度上司先輩をはねのけて突き進むことが必要。

その時はすごく苦しいし、そうすればするほど受からなきゃってプレッシャーになる。

そのプレッシャーが嫌だからナァナァにしてる所あると思うんだよね、ニホンジン。

受からなきゃ、じゃなくて、受かるんだよ、アホ。と言いたい。

一度で取れれば、その後はプロジェクトに集中できる。

上司先輩の信頼を取り戻す時間は十分ある。

中々まとまらないけど、全てが全て、なんの犠牲もなしに温厚にすませようなんて、そんなヌルくないことは断言したい。

リスク背負って、自分で決めた計画で取り切ることが大切と思う。

というわけで製図編いじょ。

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